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ヤマハ SRV250/ルネッサ

時代に早すぎた不遇のSRV250

ヤマハSRV250とは、1992年発売のモデルで、クラシックな外装にビラーゴで採用された空冷V型2気筒エンジンを搭載したモデルです。
それまでの250ccクラスのバイクには見られなかった見た目の質感で、これは職人によってパーツごとに丁寧に磨き上げられたからだそうです。
ふんだんに配置されたアルミパーツを見ると、かなりコストがかかっていることが窺えます。
なお、エンジンは冒頭でも述べたようにビラーゴのエンジンを流用したものですが、パワーは27PS/8500rpmへと強化されていました。

開発にかなり力が入れられており、それなりに売れそうなモデルに見えますが、実際はそれほど販売台数が伸びませんでした。
通の人には「ヴィンセントをパクったモデル」などと言われ、知らない人にはさして魅力的とも思われず、スペック重視の人には女子用バイクなどと揶揄される始末です。
また、当時は250ccクラスで40~45psというモデルが主流でしたので、27psのSRV250は遅すぎると不評でした。
後にメーターバイザーを装着し、タンクに異なるカラーリングを施したSRV250S、リアキャリアやセンタースタンドを備えたSRV250Tなどのモデルも販売されましたが、どちらも期待されたほど売れなかったようです。

1996年に登場した派生モデルの「ルネッサ」も同様です。
外装を思い切りイタリアンに刷新し、リムをアルミ製から鉄製に、バフもアルミから塗装にとコストダウンが図られ、実際SRV250より5万円安い値段で販売されました。
しかしこちらもヒットには至らず、SRV250とともにいつしかラインナップから外れてしまいました。
当時としても決して魅力がなかったとは言えませんが、登場が早すぎた不遇のモデルと言えるのではないでしょうか。

レトロなルックスが好きな人におすすめ

当時からSRV250はレトロなデザインでしたが、あれから30年近く経ち、その外観はまるでクラシックバイクのような見た目です。
今の方がむしろこのルックスに魅力を感じる人は多いのではないでしょうか。
実際、各パーツは質にこだわって作られただけあって状態のよいものなら旧車とは思えないクオリティーです。

また当時はパワー不足と評されたエンジンですが、シンプルなだけに逆に耐久性は高く燃費も良いので、今の時代の方が合っていると言えます。
「とにかくスピードを追求したい」、「数百キロのロングツーリングに繰り出したい」という人には向いていませんが、クラシカルな雰囲気を楽しみたいという人にはおすすめです。
すでにロングライド用のバイクを持っているという方にも、2台目としておすすめできます。

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